FF(ファイナルファンタジー)、主に後半作品の作品ごとのおすすめポイントを語る。
~はじめに~
昨晩NHKで放送されていたFF大投票をみて、「うわ、FF語りたいわ」となったので、プレイした作品を中心に、好きなポイントをひたすら語ります。
自分がこれまでにプレイした作品は、FF9、10、10-2、12、13、13-2、ライトニングリターンズFF13、FF15、FFタクティクス、FF零式、視聴した作品はアドベントチルドレン、KINGSGLAVEFF15です。比較的新しいのが多いですね。ちなみに異端なのはわかってるけど、一番好きなシリーズは13、次が9とタクティクスです。でもどれも好きです。
今回はこれらを作品ごとに、おすすめポイントを3つ挙げつつ、プレイ当時の感想とか各作品への想いのたけを語ろうと思います。FFは、きっと人によっていろんな意見があるので、あくまで超主観です。あんまり思い出補正だけにしたくないので、微妙だなと思ったことを含めてかなりぶっちゃけで書いています。文体も適当です。でも愛はあります。ご容赦ください。
<FF9>
・ずっといたくなる世界観(FFの中で多分一番ファンタジーしてる)
・哲学的なテーマ(キャラみんな人生に悩んでいて深みがある)
・グラフィックが地味にすごい(たまにくるガチムービーシーンが毎回凄すぎてビビる)
FF9はぶっちゃけ超長かった(確かクリアまで70時間くらいかけた気がする。)けど、もうキャラが全員良すぎて、愛着がわきすぎて全然苦にはならなかった。タイトル画面でほっとくと、各キャラクターの背負うテーマと名台詞が哀愁漂う感じで流れるんだけど、これがマジでFF9のすべてを象徴しているって感じ。やるか迷ってる人はそれだけでも見てもらいたい。生きる意味とか忠義とか愛情とか信念とか、みんなそれぞれにめっちゃ悩みつつ旅してるんだけど、そのなかでお互いを守りあい、気にかけて進んでいくのが良い。
バトルもATB(アクティブタイムバトル)という、各キャラごとの待ち時間が無くなり次第攻撃できるというスタイルで、癖がなくてやりやすいし、キャラごとの特性がはっきりしているのでお気に入りの戦い方が見つかりやすいはず。個人的にはスタイナー、ビビ、フライヤ、ジタンを特に鍛えていた。この4人本当すきだわ。。キャラの魅力としては、クイナの自由に生きているようで実は芯がめっちゃ通っている感じ、フライヤの格好いいけど実は一途で素敵な女性なところ(あとダンスがシュールで可愛いところ)、ビビの儚さと男前さ、スタイナーのおっさんなのに戦闘だと終盤超絶強いところ、ベアトリクスの色気、ジタンの男気(おそらくFF史上最上のメンタルイケメン)、ガーネットの意思の力など、惚れるポイントがめっちゃある。
あとミニゲームな。〇、△、しゃがむ、はいジャンプ!、みたいなやつが序盤あるんだけど、これが本当に永遠にできる。ミニゲームはどれもシンプルだけど面白いものが多く、本当に永遠にやめどきがないので、早々に切り上げてストーリーを進めることをお勧めしたい。
<FF10、10-2>
・新時代感(フルボイスとグラフィック、モーションキャプチャーが革新的)
・とにかく深刻なストーリーとキャラの豊かな感情の動き
・異文化感
今となっては当たり前になったフルボイスと超絶グラフィック、モーションキャプチャーなどを世に広めた作品。そういう革新的な挑戦をしているのがFF最大の魅力だと個人的には思う。でも超正直に言うと、小さいころ、これを叔父がやっているのを最初に見たときは、「うわ、きもちわる!」と思った。口の動きとか顔とかリアルで、めっちゃ感情的にしゃべっているというのが当時理解の範疇をこえていて、なんか異質なものをみた、という印象だった。けど大学生くらいになってはじめて自分でプレイして、ストーリーの重さと、なによりティーダやユウナが過酷な運命に翻弄されつつ頑張るのに色々報われない様に苦しくなってしまい、当時ゲーム初心者だった自分には、「え、ゲームってもっと単純だと思ってたんだけど、めっちゃ複雑な感情爆発させてくるじゃん、、、」と驚いた。恋愛をかなりストレートに描いているところも珍しい。ティーダとユウナが好きになれそうな人には、かなり楽しめるのではないかと。自分はティーダもユウナもそこそこ好きになったけど、それ以上に適役のシーモアがしつこすぎて逆に愛着がわいた。
ただ、バトルシステムがターン性で戦略性があまりないのと、キャストの感情のお芝居に絵が若干追い付いていないのが気になってしまって、正直そこまで超好きというわけではない。けどエスニック調の世界観とか、挑戦的で新しい部分が凄く多い作品なので、価値深いゲームだとおもう。
FF10-2はさらに挑戦的で、まさかのユウナを着せ替えさせてアクティブに動かす、しかも音楽はエロかっこいいで当時はやった倖田來未、という、何を考えればその路線になるんだろう、というスタイル。これもFF10ファンには色々衝撃を与えたと思うけど、地味にバトルシステムはかなり面白くて、鳥山さんディレクター作品の戦闘の面白さには信頼がおけるな、と察した作品だった(コンセプトはちょっと合わなかったけど…)。召喚獣との絆に重きを置いていたのも印象的。
良作ともリマスターがPS4で出ているので、それをやるのが良いと思う。
<FF12>
・10とは打って変わって落ち着いた世界観(トルコ風、油絵のような質感。)
・ガンビットシステム(ほっといてもみんな勝手に戦ってくれる)
・より鮮明になった映画感
アンジェラアキの主題歌とドラマチックなCMで話題になったFF12。この作品が楽しめるかどうかは、8割「ガンビットが合うか合わないか」にかかっていると思う。
ガンビットは、プログラミングみたいなもので、こういう条件下ではこれをしろ、というのを戦闘前に組んでおいて、シームレスバトルに突入するとその通りに各キャラが動く、というもの。基本これをミスると勝手に死ぬし、うまくハマれば勝手に勝つ。完全に主観だけど、多分理系の人のほうが本作にはまりやすいと思う。自分はちょっと面倒になってしまって合わなかったけど、システムとしては間違いなく面白みがあるので、一度試して合うか合わないか見てみるとよいかも。最近ゾディアックエイジという、FF12のPS4版が出たのでそれをやるのが良いと思う。
<FF13、FF13-2、ライトニングリターンズFF13>
・尖りすぎているFF(万人受けよりコンセプトに全振り)
・超美麗映像と超美麗キャラ(リアルというか、もう現実より全然キレイね)
・スタッフの成長(批判を毎回次作に反映する実直さ)
初めてリアルタイムで追いかけたFFなので、思い入れがめちゃくちゃあることを抜きにしても、もう少しフラットに評価されていいFFだと思う。このシリーズは発売後にその一本道さとキャラのイタさ(実際プレイすると言動の理由がわかるんだけど、序盤だけだとただのイタい人にみえてしまう)でめちゃめちゃネットで叩かれて、それ以降もずっと叩かれ続けた受難のシリーズだったと思う。確かにPS3初のFFでこのためにPS3買った人が多くて、何年も待っての待望の新作で、おまけにPVが超面白そうだったため、期待値が高かったのに比べ、序盤の戦闘は退屈だしスノウはバカ丸出しでテンションについていけないし自由度もない、というギャップに面食らって絶望したファンが多かったのは納得できる。でもグラフィックは本当にスタッフ死ぬほど頑張ったんだろうなというのが伝わるくらい美しいし(パルスに降り立つときやエデン帰還時のムービーは今見てもすごいと思う)、戦闘システムも導入が終われば戦略性が高くて面白いし(12秒ルールやDDD、シーンドライブ中のAAAへの切り替えの爽快感など)、音楽もスタイリッシュで良い。これだけでも、序盤がまんして進める価値はあるんじゃないかなぁと個人的には思う。ここからは余談だけど、発売直後にスタッフの人格否定とかまで発展していた当時の叩きぶりには、正直ネットの怖さを感じた。このシリーズを追いかけて一番思ったのは、5つの「悪いとこもあるけど良いところもあるね」という意見よりも、1つの「死ぬほど悪い」という意見のほうが圧倒的に拡散するし真実のように受け取られるということ。そういう意味で、ネット評判の影響をもろにかぶった作品だった。個人的には、素人だけど、ゲーム業界って尖ったゲームが出れば出るほど面白く豊かになっていく巨大な実験場みたいなものだと思っているから、そういうものでクリエイターが委縮して尖ったゲームを作りにくくなる環境になるのは、面白いゲームを求めるユーザーのためにならないと思っている。
そんなこんなで叩かれまくったFF13だが、まさかの続編が出た。しかも主人公総とっかえでシステムもタイムトラベルの自由選択ものになって、おまけにセリフやストーリーも少し選択式になって、一本道とか遊びがないことへの批判に超真正面から度正直に答えた作品になった。あれだけ叩かれてもめげずに続編作ってダメだといわれた点を改善しているスタッフの姿勢に驚いたし、良いゲームをつくってみんなに遊んでほしいという姿勢が強いんだということを感じて、このシリーズがより好きになった。変わった点が多かった一方で、戦闘システムは引き続き面白く(レベルデザインはだいぶ初心者向けになったけど)、世界観もスクエニがつくった神話の世界を一貫して描く、という姿勢を貫いていて、その突き抜けぶりに好感が持てた。(まぁ、シークレットエンディングはとても不親切だったけど。超がんばってフラグメント集めてたどり着いたシークレットがあれじゃみんな不満爆発するわ。)
なにはともわれ、そういった改善と一貫性を積み重ねた結果、驚くべきことに三作目のライトニングリターンズが総合的に非常に面白いゲームになっていた。ATBの完成形なんじゃないかと思わせるアクション性を兼ね備えたバトルシステム、世界を救えないけど人をなるべく救う、というコンセプトのもとに宗教や自然感を一つ一つ強化した印象的なロケーション、時間制限によりスケジューリング能力を試されるゲームデザイン、ライトニングを魅せるというコンセプトにかなった終盤のシナリオ展開など、とても面白かった。特に戦闘はFF最高傑作ではないかと思うくらい素晴らしくて、このシステムでもう一作作ってほしいくらい好き。
社会人になって新たに感じた凄さとしては、この3作、特に2作目以降は、ほぼ2の短期スパンで発売にこぎつけており、最近のA級タイトルがどれもめちゃめちゃ開発期間が長くなってしまっていることに鑑みると、これはかなり凄いことだったんじゃないかと思う。
初めから三作目のような作品を出せていたら、もっと多くの人に受け入れられたんだろうけど、いろんな経緯があって最終作にたどり着いたからこそ、この作品は意味が深まったんだと思う。こんな尖ったゲームを、紆余曲折を経ながらもちゃんと完結へたどり着かせたスタッフさん方、その姿勢を応援し続けたユーザーの方々に感謝したいくらい、自分にとってはお気に入りのシリーズになった。もし気になった人がいたら、ちょっとでもFF13の世界に触れてほしい。
<FF15>
・仲間の絆をもっとも重視したゲームデザイン
・スタートは都庁!?な現代風FF
・ダイナミックな召喚獣戦
ナンバリング最新作。本作には明確な正しい遊び方があって、それはストーリー進行を急がないこと。仲間とのたわいもない日々をなるべく端折らずに楽しむことがマジで大切。その友情が後半で効いてくるので、それを楽しんでおかないとトントン拍子に話が進んでおわる、という印象になってしまう。自分の場合、発売日がちょうど司法試験の受験の7か月前とかで、とにかく速攻でクリアしなきゃ合格に支障が生じる状況だったため(そもそもやらないという選択肢もあったがFF好きすぎてとれなかった)、それはもう急いで序盤のサブクエとか全部すっ飛ばしてメインストーリーだけ追った結果、なんかあっというまにさらっと終わってしまった。特に召喚獣とのバトルなどは迫力もバトルもすごくて、夢のようなゲームだなと思ったものの、キャラ4人にそんなに愛着もない状況でノクトの決断や終盤のシーンに入ってしまったため、このゲームのポテンシャルというか、カタルシスを理解することができなかった。仲間との絆を深めて愛着を強めておけば、最後のシーンはかなりグッとくるものになったと思う。戦闘はアクションになってサクサクだし、オープンワールドだから自由に動けるし、ゲームとしての難易度もそこまで高くないので、今後プレイする方はぜひ仲間との友情を楽しんでほしい。
派生作品のKINGSGLAVEを見てからプレイすると、あの話で意思を継いだ○○が○○みたいな感じの感動があるので、ぜひプレイ前に見てほしい。映像とか、凄すぎて驚く。スクエニはいろんな作品とか歴代FFのスピンオフをCG映画にする事業をもっとやったらいいんじゃないだろうか。
<FFタクティクス>
・重厚なストーリー(生まれの格差により一生を左右される理不尽など)
・キャラの魅力と多様なジョブにより味わい深いシミュレーションゲームに
・ドット絵の表現力が半端ない
FF9と同時期くらいに発売していたので、かなり昔のゲームだけど、今やっても古さを感じない普遍的な魅力を出す領域に到達していると思う。ナンバリングと違い、シミュレーションゲームなので、それぞれが役割をもってフィールドの駒を進めながらチームで戦闘することとなる。この戦闘では誰をどこに配置しようか、誰にどの役割を担わせようか、というのを、各フィールドの特性などに合わせて選ぶのが面白く、何手も先を読みながらキャラを動かすことが求められる将棋のような戦略性がある。まずそれが面白い。
また、ナンバリング作品よりも抽象的な部分が多いものの、生まれや能力の差による苦しみ、権力者の腐敗による国民の苦しみなど、かなり社会的なテーマを描いており、キャラクターのセリフも切実なものが多い。絵はドット絵とイラストで展開するので
そういったテーマでも受け入れやすく、ストーリー展開も割と早いのでテンポよく進められる。また、かなり驚くような展開も多く、自分もとある人物の末路にはプレイ当時かなりショックを受けた。
また、ドット絵なのに風が吹いているように感じる、悲しんでいるのがわかる、残酷さや血なまぐささを感じる、といった場面が多く、その表現力に驚かされる。ドット絵はプレイヤーの想像力が豊かなら豊かなほど、印象的な場面になるという意味で、最近の緻密かつ詳細なグラフィックを求められる風潮より表現の幅が広かったのかもしれない、という気さえする。
一点注意すべきなのは、ちょっと昔のゲームなので今のように新設設定になっておらず、リオファネス城での一騎打ち前についセーブしてしまうと、その時点で勝てるレベルになっていなかった場合完全にゲーム全体が詰む。自分はこれで14時間分やり直した。本当に苦しかった。これからやる方は本当に注意してほしい。
<FF零式>
・キャラクターそれぞれの戦闘スタイルの差別化が明確で、何通りものアクションを楽しめる。
・かなり残酷な世界と、戦争を明確に扱ったストーリー
・衝撃的なエンディングと、主題歌のマッチング
4つの国が戦争状態にあるなか、その兵士として訓練されたクラスゼロのメンバーが、領土を拡大したり取り戻すための作戦に挑んでいくという話。ファンタジックさを重視するFFとしては珍しく、戦争で人が死ぬ、ということを明確かつかなり血なまぐさく描いている。秀逸なのは、人が死ぬと、その人のことを忘れてしまう、という世界設定。死してなお記憶に残っていればその人は心の中で生き続ける、というのが現代人の重要な価値観だと思うけど、それを明確に否定する世界設定の中で、クラスゼロのメンバーや周りの登場人物達はいったい何のために戦い、生きて、死んでいくべきなのか、ということに苦しむ。その切なさを描いている。
エンディングが、BUMP OF CHICKENの主題歌と相まって、とにかく胸に残る。
世界観は重いけど、アクションは触りやすいしグラフィックもキレイでキャラもたっているので、比較的触りやすい。PS4版がでているのでやるならそれが良いと思う。
以上、長々読んでいただいた方ありがとうございました。
FFはなんだかんだで世界的に注目される、常に新作を待たれているゲームシリーズだと思うので、懐古商法にばかりいかずに、新しい挑戦をして新しいゲーム体験を提供し続けてほしい、というのが一ファンの願いです。FF7リメイクももちろん楽しみだけど、FF16待ってます。