arukikkuの日記

映画、ゲーム、小説、漫画、アニメ、などの感想。独断と偏見で好き勝手に書いてます。

ファイナルファンタジー7リメイク感想

 1、ストーリーネタバレなし感想

 オリジナル版はプレイしたことがなかったけど、FF自体は9以降コンシューマーのナンバリングは全部やってるので、当然のように発売日に買った。クリア時間は約45時間。オリジナルを複数に分割して制作しているとのことで、これはその一作目として、ミッドガル脱出までを描いている。とはいえ、プレイした感覚としては、ナンバリング最新作を遊んでいるような感覚で、作りは非常にゴージャス。

 FFはストーリーが強みのわりに最近そのストーリーの描き方がデコボコしている感じで、入り込みずらいなと感じていたので、ちょっと不安だったけど、遊んだ感想としてはここ数年のFFの中では一番バランスが良く、面白かったと思う。ストーリーのネタバレは避けつつ、感想のために以下良いと思った点と悪いと思った点を書きたい。

 

〇特に良かった点

 ・バトルが抜群に良い。本作で一番良かった要素だと思う。アクションベースでありつつ、実際触ってみるとコマンド式の感覚が強い。キャラクターの移動と通常攻撃は自由だけど、特殊攻撃、魔法はすべてATBを消費する。そのうえ雑魚敵であっても通常攻撃だけのごり押しでは効率的に倒すことができないよう、各モンスターの特性や動きが工夫されているので、基本は通常攻撃はおまけで、ATBのたまっているキャラに切り替えてどうコマンド操作するか、というのをバトル中ずっと考えながらプレイする構造になっている。アクションベースというとFF15が思い出されるけど、15のときは仲間との連携やシフトブレイクくらいしか面白みのある変わり種がなく、キャラ変更もできないので通常攻撃と魔法のくりかえしで正直飽きが早かった。この点、FF7はコマンドの役割を高めつつ、キャラごとの特性をプレイヤー自身で自由に切り替えて楽しめるようになった上、敵キャラの特性も非常に明確化されたので、遊びの幅も戦略性も広がって、最後まで飽きることなく楽しめたという印象。

 正直、発売前に公開されていたアプス戦動画だとそれがよくわからなくて、見た目にはただアクションコマンドを操作してるだけみたいに見えて、しかも結構長いので、これ戦闘すごいつまんないんじゃ・・・と思ってしまった。けど実際そのアプス戦をやってみると、まず事前の戦略練りの段階でマテリア組むのに悩むし、各部位を適切に削りつつHPを管理するには誰をメイン操作するかも意識しないといけないし、ライフが多い分ブレイクしたときにどう畳みかけるかなども考えつつ各キャラのATBやLIMIT状態を管理しながらブレイクに持ち込まないといけない、という具合で、考えることが多い。それを考えつつプレーするのが楽しめるタイプの人には、かなりやりがいのある戦闘システムになっていると思う。

 キャラごとの特性やストーリーに合わせたバトルメンバーの入れ替えも無理がなく、クラウドは一人オプティマのようなイメージでブレイブとアサルトを切り替えて戦うのが(というかカウンターが)楽しいし、ティファは固有アビリティがとにかく強い。バレットは武器ごとに△のアクションが変わるのが特色で、エアリスは強い魔法攻撃力を活かした戦いが魅力、など。どのキャラも均等に触りごごちが良く面白いので、バトルでいろんなキャラを操作するなかで愛着がわき、ストーリーにも入りやすくなる、という理想的な流れになっていたと思う。

 ・バトルBGM 闘う者たち、格好いい。テンションが上がる。原曲ももちろん良いんだろうし、浜渦さんと鈴木さんという安定のコンビで音がおしゃれになっている。インタビューを見る限り、今回お二人はオリジナルのファンに凄く気を遣いながら制作していた印象だけど、幽霊ステージの音楽とかは凄く雰囲気が良かったと思う。

 ・ストーリーについては、初見なのでオリジナルプレイ済みの人とは感想が違うかもしれないけど、まずアバランチの行動は普通に考えてかなり理解しがたいと思う。ただ、マリンや中盤以降の展開で、神羅の実態が見えてくるにつ入れて、徐々に感情移入しやすくなっていくし、魔恍使った発展というテーマ自体は現代に通じる部分が多々あるので、もっといろんな文脈でこのテーマに切り込んでほしい。FFの強みがストーリーでありつづけるなら、プレイヤーを信頼して深く突っ込んだシナリオを提示するというのも必要だと思うし、リメイクをプレイする層の年代がそれなりに上だと考えれば、そういうストーリー面の発展も多くのユーザーが求めているんじゃないかな、と感じている。

 あと、ストーリーというよりは、今回会話を書いている人のセンスがいい印象で(無駄に頭が高い言い方になって申し訳ない)、FFキャラにありがちなポエム感とかいきなり感とか滑ってる感がなく、普通の面白い会話が多くて、それも非常に良かった。後半のバレットは特に秀逸だったと思う。

 

〇特に悪かった点

 ・ダンジョンの量増し要素が面倒くさい。街とかでおつかいする分には、一個一個それなりに中身も考えてあるしバリエーションも工夫しているのでまだ楽しめるんだけど、ダンジョンであそこを操作してここの敵を倒してまたここを操作、という流れはワンパターンなものが多く、せっかく派手な演出で高まったテンションをダレさせてしまっているように感じた。

 ・バトル中のロックオンがコロコロ移り変わる。これはマジでアップデートで改善できるならしたほうがいいと思う。まずロックしてるのかしていないのかの表示もわかりにくいし、ロックしてもいつの間にか別の敵に替わっていることが多すぎて、一体を集中攻撃したいときはその機能が非常に邪魔になる。これはストレスフルで残念だった。

 ・チャドリーのバトルレポートの重要さをもっとアピールしてほしかった。これは自分が悪いのかもしれないけど、これやってないといくつかの重大なバトル要素が手に入らないので、ちょこちょこ進めていかないと作品の楽しみの一部が味わえないままクリアしかねない。終盤それにやっと気づいて数時間みやぶるをやり続けたりしたけど、結構きつかったので序盤からちょこちょこやることをお勧めしたい。 

 

↓ (こっから下はストーリーネタバレあり感想になります)

2、ネタバレありあり感想

・エンディング、キャラクターをちょっと知ってればかなり「おおっ!?」となるカットが多く、続きがめっちゃ気になった。

 ザックスのシーンはどういうことなのかなぁ。エアリスが今作すごく魅力的だったと思うので(幽霊のところのくだりは「??」って感じだったのでもう少しわかるように書いてほしかったけど)、エアリスやザックスの今後がどうなっていくのか怖くもあり楽しみでもあり。

 プレジデントの終盤のセリフ(なんも考えてないんだろお前らみたいなとこ)や、市長の目立ちたい欲はシンプルだけど本質的な部分で面白かった。というかアバランチが魔恍炉を爆破したのは明らかにテロだよね。あれを支持するのはなかなか難しいし、主人公側があれをやるスタートというのも、中々挑戦的だなと。そのあとさらにプレート落としをやった神羅の上のほうがクズだというのはわかりやすかったけど、一部真面目な層もいるようなので、彼らの動向が楽しみ。というか、ああいう決定を普通に通しちゃう組織がインフラになってるって時点で、あの世界は大分やばいと思う。アバランチが解決策になるともあまり思えないので、内部のマトモな層に本当に頑張ってほしい。

・バトルは、ルーファウス戦が面印象深かった。初見で剣戟がことごとくカウンターされるのは笑ったけど、スキをついて魔法を打ち込んでひるませていくという感覚がまさにアクションで面白い。ラスボスのバハムート3はかなり苦しんだけど、FF13-2を若干思い出して懐かしさもあって、楽しかったです。

 

3、今後どうなるんだろう問題

 素朴な疑問と願望をまとめてみた。

 ・タイトルどうするんだろう。

  リメイク2、3、4、という感じなのかな。個人的には、サブタイつけたほうがか

  っこいい気がするけど、普通に2かな。

 ・バトルどうするんだろう。

  今作のバトル非常に良いバランスだったけど、さすがに毎回同じだと飽きるだろう

  し、かといって根本的に変えることも難しいだろうから、次作でどうなるか非常に

  楽しみ。

 ・そもそもこれいつ完結するんだろう。

  これが最大の疑問。3部作になったとして、このペースでいくと一作3年はかかるだ

  ろうから、完結するころには2026年とかになっている。もし5部作とかだったら

  2030年も超えるくらいになりそう。そのころにはスクエニの内部人事もプレイヤー

  の事情も色々かわってるだろうし、なかなか難しいのでは、、。個人的には、スト

  ーリーのペースを早めて細部の量増しや省いてもいい演出は省いてどんどん進めて

  もらえると嬉しいけど、どうなるんだろうか。

 

いずれにせよ続きを楽しみにしてます。