個人的に「見て良かった!」と思うおすすめアニメランキングTOP32
今まで全話視聴したTVアニメ作品約95作(単発もの除く)の中から特に個人的に「見て良かった!」と思うおすすめ32作品をランキング形式で紹介します!
個人の好みで書いているので、合わなかったらすみません。自己満みたいなまとめなのでご容赦いただければ幸いです。
ライトな作品というより、結構ガチめのが多いかも。
シリーズものは「~シリーズ」という形で1つにまとめています。
選んだ基準はかなり抽象的ですが、単純に面白かったものよりも、深く心に残ったものを重視してます。順位はあまり上下つけがたくて、悩んだ末結構適当につけました。
作品の魅力だと思う点3つとコメントをのせさせてもらってます。視聴時の面白さを削ぐようなネタバレは極力避けたつもりです。全体的に語彙力は低めです。
画像(5位から載せてます)は公式サイト又は公式発表のキービジュアル紹介記事から転載させていただきました。
それではよろしくお願いします!
32位 「NARUTO」シリーズ
・OPのクオリティーが異様に高い
・定期的に気合の入った凄い格闘シーンがあり、動きまくる上その動きがもの凄く忍者っぽくて格好いい。原作も恐ろしく絵がうまいけどアニメにした意義が存分に発揮される格闘シーンは見ないと損するレベル。
・才能と努力、孤独、認められること、諦めないこと、父母の愛情、想い人への愛情、好敵手、師弟、戦争、人の死と受け継がれるもの、といった重要なテーマに真摯に向き合っている。
少年漫画原作ですが、努力・友情・勝利をしっかり押さえつつ、特に孤独や争い、世の中の無常、想いの伝わらなさについてもかなり切り込んでいる作品だと思います。深い哀しみを抱えたキャラクターが多く、その想いにナルトがちゃんと向き合って、懐の深い人間に成長していく様がとても良かったなと。
31位 鉄血のオルフェンズ
・おそらく戦場の少年たちをなるべく美化せずに描こうとした、これまでにあまりないタイプのガンダム作品
・MSのデザインが渋くて格好いい。戦闘シーンに重厚感と臨場感がある。
・倫理観が麻痺する
戦争はだめだ!みたいに聡しながら戦う主人公でなく、弱肉強食の世界の中で必要があれば容赦なく殺し自分達の居場所を自分たちでもぎ取っていく、という作品性に真実味があったと思う。終盤の各キャラの命を全部懸けきるような戦い方にはゾッとした。オルガのシーンは正直なんでそんなネタになってるのかわからない。少年兵たちの戦いとその行く末を描いた作品なので、笑いのネタにするような話じゃないと思う。
30位 悪の華
・序盤、好きな子の体操着を盗むというのがまず気持ち悪い
・ロトスコープという技術を用いた実写的な絵柄が生々しくて気持ち悪い
・気持ち悪いが、とにかく凄い
人におすすめするタイプの作品ではないかもしれないけど、終盤にかけて心の奥底に突っ込んでくるようなえぐみと熱さがある作品で、見た当時衝撃だった。アイデンティティや人の本性ってなんだろう、と考えてる人や、なんか凄まじいアニメを見たい人にはおすすめかもしれない。OPEDも作品に合っていてとても良い。あえてこの路線で作りきったスタッフさん達、凄いと思う。
29位 境界の彼方
・京都アニメーションによるアクションアニメ。アクションシーンの色合いや動きがとても綺麗
・6話がぶっとびすぎている
・劇場版できっちり完結
結構精神世界とかノリで乗り越える部分も多いので、それが苦手な人には合わないかも。アクションシーンのセンスが好みだったのと、劇場版の未来編が凄く愛情深くて温かいお話で、鑑賞後とても幸せな気持ちになった。監督がインタビューで、性善説を信じたい、みたいな話をしていて、心に残っている。
28位 四畳半神話体系
・全大学生とこれから大学生になる方々は見た方が良い。多分大学生活の8割が詰まっているし、テニサーとか宗教サークルとかの話は実際参考になると思う(京大ライフは京大卒の友人曰くほぼこんな感じらしい)
・テンポが非常に良いのでスイスイみれる
・とても綺麗にまとまっている(絶対最終話までみるべし)
天才湯浅正明監督によるアニメシリーズ。大学入る前かせめて在学中に見とけばよかったなと後悔した。同監督の劇場作品「夜明け告げるルーのうた」もとても良い。netflixオリジナルアニメの『DEVILMAN crybaby』も湯浅流がさく裂していて面白く、最後まで見るとなにか虚しさと熱さが残る良い作品だったと思う。他の媒体にはないアニメーションならではの画面の動きや構図を思う存分楽しめる。
27位 「ガッチャマンクラウズ」シリーズ
・ガッチャマンの基礎知識は全く不要。現代におけるヒーローとは何か、を問う話
・主人公のはじめちゃんがとても鋭いセンスの持ち主でかっこかわいい
・一期はSNS、二期は民意や選挙を扱っており、かなり直球な社会派アニメ。
こういう、これからの社会がどうあるべきかを考えるための作品はあった方が良いと思う。ただ、人によっては少し説教くさく感じるかも。OPがめっちゃ格好良い。絵作りがカラフルでオシャレ。
26位 四月は君の嘘
・設定はベタだが、話の流れや各人物の心情が丁寧に描かれていて感動する
・演奏シーンの完成度が高い
・絵が全体的に淡いタッチで温かく優しい
すごく良い話。それだけといえばそれだけなのだが、とても良い話なので、何かそういう作品をみたい時には是非。ライバルキャラたちの回がどれも良かった。
・重い設定のロボット戦争ものだが、ノリが非常に明るく前向き
・ロボットのデザインがもの凄く格好良い。各ロボットにチーム内での役割が与えられており、そのコンセプトに沿ったデザインになっていて設計が面白い。
・チームラビッツがみんな良い子達なので、いつの間にかわが子を見守るかのような心情になる
ここまでコミカルで明るい方向に振り切れた宇宙ロボット戦争物を見たことがなかったので大分新鮮だった。展開がめちゃくちゃ面白いとかではないが、家族のようなキャラクターたちの温かさにほっこりすること間違いない。ロボ戦も非常にスピーディかつ戦略的で熱い。あとごくたまに爆笑級のギャグがくるので油断できない。
24位 坂道のアポロン
・ジャズアニメ。毎話のタイトルがジャズの名曲からきており、それに絡めた展開になっている。演奏シーンでジャズの格好よさに惚れる。
・りっちゃんの方言がかわいい。ていうかりっちゃんが可愛い。
原作とくらべちょっと展開が早め。青春の甘酸っぱさが詰まっていて見ていてちょっと恥ずかしくなる。音楽でお互いのことがわかるって素敵だなと思う作品。
23位 残響のテロル
・社会に人生を支配された若者2人の全力の抗争
・BGMが凄く良い
・終わり方が綺麗
言いたいことがはっきりしている作品だった。主人公らはテロリストではあるが、決して「テロカッコいい」という類の話ではなく、権力や世の中のおかしい部分に何とかして一石を投じようとする青年達の話だと思う。ラスト余韻があってよかった。
22位 寄生獣~セイの格率~
・タイトルの意味がわかったときはゾクッとした。非常にメッセージ性のある作品。
・キャラクター各人がそれぞれに哲学的テーマを負っていて、考えさせられるセリフや行動が多い
・ミギーがきも可愛い
原作未読。自分たちが日々生きていることがどういうことなのかについて、一つの視点を明示してくれる作品だった。ラストバトルまでそのテーマ性が詰め込まれていて、物語の完成度がとても高い。キャスト陣も良かった。
21位 灰と幻想のグリムガル
・異世界ダンジョンものだが、主人公たちがとにかく雑魚。ゴブリンすらなかなか倒せないという斬新な設定
・雑魚である自分たちが生き残るためにどうすべきかを考えみんなが成長していくものの、なかなか強くなれないといった展開が、ファンタジーでありながらかなり現実的
・水彩画のような世界観が淡く美しい
驚くほど主人公たちが弱いので、ガンガン進む爽快感は欠片もない。かなりゆっくりとしたペースで丁寧に心情描写する作品。その分、一つ一つの戦いに緊張感と妙な生々しさがある。一つの残酷な現実に主人公たちが落とし前をつける展開が良かったと思う。
20位 東京マグニチュード8.0
・災害想定アニメ。このアニメ放映後に実際に日本でも3.11が起きてしまったため、今見るとまた違った見方になる人もいるかもしれない。
・災害に備えて役立つ知識も多く、勉強になる
・終盤とにかく涙が止まらない
お涙頂戴ものといわれればそれまでだが、多分自分が今まで見た中で一番泣いたアニメはこれ。とにかく涙なしにみれない。
19位 僕だけがいない街
・小学生のころにタイムスリップし、当時殺された同級生の女の子を救うべく真相を探っていく話
・見た目は子供、素顔は大人!なのだが、コミカルなシーンもあり、今の自分が小学生に戻ったらという感覚でも見れて面白い。
・タイトル回収が少し想像と違ったが、とても美しくまとまっていた
誰かの幸せを願うこと、誰かが自分の幸せを願ってくれることの幸福と、そのための挑戦を描いた作品だと思う。女優の土屋太鳳さんが主人公役だが非常にハマっていた。お母さん役の高山みなみさんも素晴らしいと思う。
18位 月がきれい
・人が人に惹かれていくこと、好きという感情をとても丁寧に描いた作品
・おはやしといった文化を鮮やかに取り入れていて、情緒がある
・何気ない一言や仕草にグッとくる
特に劇的なシーンや展開がなくても面白いエンタテイメントが作れると証明した作品だと思う。大人も含め、それぞれの人物の言動や心の動きがとても自然で、見ていて作り物的違和感がないのが凄い。
17位 Ergo Proxy
・哲学的テーマを含んでいるのでかなり難解(難解すぎるので、中盤クイズ形式でヒントをだしてくれる回を用意しているという斬新さ)
・ピノと、アイシャドウを落としたリルさんの可愛さにぐっとくる
・村瀬修功さんによる渋く大人っぽいキャラクターや世界観が魅力的
OPがとても格好いい。荒涼とした世界観だが、キャラクターたちはかなり人間臭かったり懐っこい。ビンスの変貌っぷりはかなり格好良くて衝撃を受けた。
16位 「PSYCHO-PASS」シリーズ
・全国民が「犯罪係数」を数値化され、罪を犯していなくてもその数値で潜在犯とされたり裁かれたりする。システムに管理された日本が舞台。
・新米刑事だった主人公常守朱が「サイコパス」な犯罪者たちを相手にし、だんだんと強くなっていく様が凄い。
・社会そのもの、システムそのものの真相にまで話が展開し、特に一期終盤の数話、二期の最後で明示された新しい概念などが非常に面白い。
ありそうな設定だが、実際に作品として落とし込んだものは初めて見たので新鮮で面白かった。キャラクターも敵味方含め個性的で魅力がある。ただ、見る人によっては影響される結構危険な作品かもしれない。実際AIが発達したらこういう社会も来うるかもと思うと、かなりゾッとする。
・劇場版シリーズ「ガンダムUC」をテレビシリーズ化したもの。正直自分は劇場版の主題歌の方が好きなので、ぜひBD、DVDで劇場シリーズの方を見てほしい
・権力や建前といった大人の世界を描きつつ、その中でどう真っ直ぐな想い、正しい思いを大事にしていくか、というのを描いた作品だと思う
・人の善意、神、戦争、社会といったものについて大人たちやマリーダが主人公バナージ、ミネバに語り掛けるシーンがどれも秀逸。
終盤抽象的な話で終わった感がありすこし残念だったが、難しいテーマや社会構造、争いの哀しみをかなりわかりやすく盛り込んだ作品だった。MS戦も非常に渋くて格好良い。若いころにみるべき一作だと思う。
14位 「鋼の錬金術師」シリーズ
・一作目はダークな世界観と夕方6時放送と思えぬかなりキツイく重い展開が魅力、二作目(FULLMETAL ALCHEMIST)は錬金術ファンタジーとしての高い物語の完成度と動きまくる戦闘シーンが魅力
・一作目劇場版「シャンバラを往くもの」は大戦前のドイツ、ベルサイユ条約といった歴史的状況をモチーフにロケット工学や民族差別まで盛り込んだ骨太な脚本。これだけの人気作の完結劇場版にそんな固く重いテーマをぶっこんでかつ面白い作品に仕上げた制作陣はすさまじいと思う。二作目も丸々一話内戦を描いていて、重厚なテーマを扱った作品群。
・特に二作目は脇役にまで活躍の機会があり、広げまくった風呂敷が終盤畳まれていく様は見事としか言いようがない。
兄弟愛、科学、軍と国、戦争とその裏にいる者、禁忌、生命、権力闘争、家族愛、大人の役割と次世代への責任、罪と罰、神、仲間といった様々なテーマを描きつつ、伏線も全部回収して綺麗に完結した本作の完成度は異常だと思う。1作目、2作目でかなり設定やキャラ付けは違うが、どちらも良いのでぜひ両方(一作目は絶対シャンバラまで)見てほしい。
13位 灰羽連盟
・登場人物たちの心の浄化の物語
・BGMがとても優しくて切なくて良い
・罪とは、赦しとは、あの世界にいる人たちはなぜあそこにいるのか、この教えはどういう意味なのか、と考察していく余地が広い
精神的に苦しいことを抱えている人にはぜひ見てほしい。無理な明るさや楽観でなく、そっと寄り添ってくれる作品。安倍吉俊さんによるキャラデザや色彩が抑えられつつあたたかな世界観が素晴らしい。
12位 デジモンアドベンチャー
・圧倒的カタルシス。ひと夏の冒険にワクワクドキドキしながら見れる。
・義務教育教材にしてほしいくらいの良質な成長物語
・劇場版僕らのウォーゲームの高い完成度(監督同じだしサマーウォーズの元ネタはどう考えてもこれ)
思い出補正が入っていると思いますが、やっぱり世代的にアニメを好きにさせてくれた作品だし、この順位で。子供時代に、自分も選ばれし子どもだったらなぁと毎日考えて夢見ていたけど、今振り返るとOP曲は「無限大な夢の後の何もない世の中じゃ~」って歌ってて、これから大人になる子供たちへの応援歌だったのかなぁと。
11位 三月のライオン
・原作本が素晴らしく、それをかなり忠実にアニメ化した作品
・勝負の世界に生きる一人一人の天才、秀才たちの苦しみ、足掻きを描いており、その世界で戦い続けるものにしかわからない何かに憧れる
・話数によって色彩感がかなり変わり、川の景色、雨や雪、教室の冷気、みんなで食べるご飯の温かさなどが画面から伝わってくる
たった数話でその人のこれまでの人生の悲喜こもごもと一局に懸ける熱意を的確に描けている原作者羽海野先生は本物の天才中の天才だと思う。個人的には、2期にでてくるいじめ主犯格と先生との会話はいじめの本質について1つの明確な答えを提示していて、ハッとした。
10位 妄想代理人
・今敏監督によるテレビシリーズ作品
・全く笑えない状況の中で爆笑している人物たちに狂気と社会の闇を感じるOP
・現代人の心の闇と内なる願望を詰めに詰めており、見ていてかなり重みと怖さを感じる。終盤は前向きな部分も多く、現代社会の苦しみに向き合った作品だと思う。
今敏監督の作品(東京ゴッドファーザーズ、パプリカ、千年女優など)が大好きなので、この順位に。今監督の絵コンテはもの凄く緻密で凄いので、アニメーション自体に興味があったら是非見たほうがいい(監督のブログ「KON‘S TONE」などに載っている。ブログ自体も監督の考えていることなどが沢山書いてあってめっちゃ面白い)。監督がどこかのインタビューで仰っていた「アニメはロケーションも人物も自由でなんでも描けるのに、ロボットと美少女と爆発ばっかりなのは勿体ない」という趣旨の言葉がとても印象に残っています。
9位 「コードギアス 反逆のルルーシュ」シリーズ
・続きが気になるアニメナンバーワン。おそろしくテンポが速い
・日本が植民地になったら、という刺激的な設定
・各キャラの思惑が入り乱れる心理戦が魅力。ルルーシュも次第に優先したいものが増えていき、自分の行動で多くの大切なものを傷つける結果となってしまう、というジレンマの重なりで、ストーリーが2倍3倍に深くなっていく。
主人公の状況や体制への反逆精神が凄まじく、理不尽に対してここまで熱量を以って怒れて、かつ行動できるのは凄いなと率直に思った。キャラクター数が非常に多いにもかかわらずそれらを(特に1期は)みごとに捌ききっており、展開運びがとにかくエキサイティング。終わり方がとても綺麗。
8位 BLOOD+
・サヤとその家族、ディーヴァとその騎士たち、シフのメンバー、赤い楯のメンバー、ジャーナリストなど、サヤをめぐって様々な立場の人物たちが動いており、各人立場だけでなく反対勢力同士でも実は繋がりがあったり、個人的な事情や興味で動いていたりして、関係性が複雑で面白い。
・沖縄基地、ベトナム戦争など社会的内容を扱っている点、ロシア、フランス、イギリスなど世界各地を舞台にしている点、夕方六時にやっていたとは思えないほどグロテスクなシーンが多い点(グロイのはちゃんと意味がある)など、アニメ放送の限界に果敢に挑戦している意欲作。
・OP、EDがどれも素晴らしい
どのキャラクターも人間らしくて、変に強かったり感情に無理があったりということがなく、全体的にとても人間みがあって良かったと思います。真面目な人物が挫折して落ちぶれてなかなか立ち直れなかったり、友人のために別の友人を裏切ったり、そういう上手くいかない部分を大切にしていたのが凄く好きでした。重要キャラもかなり退場しますが、そのどれも軽くは扱わない。シフのエピソードなどは凄く心に残っています。話の軸であるサヤとディーヴァの対立も、敵意や憎しみだけでなく、姉妹としての愛情や責任もある。50話越えの長い物語だっただけに、最終回も納得のいく終わり方で、カタルシスがすごかったなぁ。
7位 輪るピングドラム
・地下鉄サリン事件をモチーフにした作品。主人公たちがどういう立場の子たちなのか、出てくる概念がどういう意味なのか、考察サイトとかをみつつみるとより理解が深まる。こういうテーマをアニメに持ってきたのは凄い意義あることだと思う。
・結構難解でよくわからない部分も多いが、最終回まで見るとどういう話だったかなんとなくわかる。
・OPEDの曲がとてもいい
上手く言葉で説明できないが凄く尊いものをアニメーションに落とし込んだという意味で傑作だと思う。途中よくわからないし見ていてしんどいかもしれないが、是非最終回まで見てほしい。
6位 「HUNTER×HUNTER」シリーズ
・とにかく話が全部面白い。
・キメラアント編は種としての優劣や人間性を扱った傑作だと思う。
・OPのクオリティがクールを重ねどんどん上がっていく。終盤は戦闘シーンもかなり力が入っており、無理に原作を端折ることなく丁寧に作られている。
2011年版の方の感想です。最初OPがダサいとか色々ディスられていましたが、最後までしっかり作られていて良かった。キャラクターがどれも個性的で立っていて、キャストも凄くハマっていたんじゃないかと。個人的には、こういう丁寧な再アニメ化はもっと評価されるべきと思う。
5位 リトルウィッチアカデミア
© 2017 TRIGGER/吉成曜/「リトルウィッチアカデミア」製作委員会
・現代魔法女学校を舞台にしたファンタジー。魔女の社会的役割の縮小、魔法学校の財政難といった現代的テーマを含みつつ、憧れる気持ち、夢を追い続ける気持ちを真っ直ぐに描いた作品
・レース回、魚回、蜂回、スーシィ回、コンス回などのテンポとギャグセンスが秀逸。
・憧れや夢の良い面だけでなく、苦さや残酷さもしっかり描きながら、それでもそれを追いかけてたどり着くことの意味を描いた作品
NETFLIXで一気見した。とにかくもの凄く良いアニメ。同会社(trigger)のグレンラガンやキルラキルはちょっと何でも勢いで乗り切る感が強すぎて個人的に苦手だったけど、今作は主人公アッコがそもそも勢いしか取り柄がないような子だったこともあり、勢いで乗り切れるとこ、そうでないことがハッキリしていて、違和感なく見れて凄くハマった。アクションシーンなどの作画も、魔法が華やかでとても良い。生徒側だけでなく、教師側のドラマも人間味があってとても好きだった(あと本気を出したシャリオめっちゃ格好いい)。プロデューサーさんがインタビューかなにかで、武力でなく善の力を描きたいとおっしゃってたのが印象的だった。設定資料集等が載ったクロニクルという書籍も内容満載で良かった。続編を全力で待ち望んでいます。
4位 「攻殻機動隊」シリーズ
Ⓒ士郎正宗/Production I.G/講談社/攻殻機動隊製作委員会
・近未来刑事もの。電脳社会になったらどうなるか、どういう問題が起こるか、人がどうつながるかといった先鋭的な視点で作られていて、新鮮かつこれからの社会を考える題材として非常に面白い
・政治や企業、行政、社会福祉、思想、哲学、生命倫理などの要素が多分に盛り込まれていて、難解だが視聴時の知的興奮が凄まじい(難しい本の引用で会話するシーンもやたら格好いい)
・笑い男、クゼといった各シーズンの相手キャラが理念や信念をもとに動いており、本当に裁かれるべきは誰か、救われるべきは誰か、といった疑問を問いかけてくる
名言が多い。特にクゼの「人は低きに流れる」というセリフに込められた失望感を思うと、もう少し日ごろちゃんと考えて生きようという気になる。これに影響されてサリンジャーを読んだが、こんな世間への反抗精神を詰めこんで影響してくる本がアメリカの若者の間ではバイブルだというのは大分凄いことだと思う。社会を疑って抗っていくことの格好よさと、社会をまともに維持していくことの格好よさが両立した稀有な作品。
3位 カレイドスター
ⒸGONZO DIGIMATION(現GONZO)/テレビ東京/ホリプロ/テレビ東京メディアネット
・サーカスものだが、自分が知る中でもっとも熱いスポコンで、もっとも最終回が美しく締められた作品
・レイラさんのプロ精神、向上心にとにかく圧倒される。現状に満足しない、自己実現に切迫した登場人物たちの熱さと周囲の人々の温かさに自然と涙がこぼれる。
・人が死ぬような劇的な展開や派手な戦闘があったりするわけではないが、もの凄く感動し心打たれるアニメ。
大学院受験期に見て、このアニメのおかげで乗り切れたといっても過言でないくらい勇気づけられた。50話越えの長さで中盤中だるみしたという人もいるらしいが、個人的には3クール目からのメイとのライバル関係やソラがレイラから自立していく様こそ本作の神髄だと思っている。怠けちゃってるけど頑張りたい人、夢を追っている人、何かにむかって突き進みたい人にはぜひ見てほしい。
2位 「響け!ユーフォニアム」シリーズ
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
・宇治の弱小吹奏楽部が全国を目指す物語。部活ものでありつつ、誰もが頑張れるわけではない、みんなが報われるわけではないという事実を大切に描いた作品
・まさにガールミーツガール。キャラクター同士の関係性が非常に魅力的。特に2期後半のタイトル回は久美子とあすかの単なる後輩と先輩という形では語れない関係、想いに触れるような話で、余韻がすさまじかった。
・演奏シーンがどれも非常に丁寧に作られていて凄い。特に二期5話の12分にも及ぶ演奏シーンは圧巻。
一期序盤こそライトな日常ノリが挟まれていたが、2期まで見るとカタルシスが凄い。青春時代の美しいだけではない、穿った部分を新鮮に切り取っていて、それでいてあの時期にしかない輝きが詰め込まれた傑作だと思う。二期ではヒューマンドラマにより特化し、思春期の少女の視野の狭さや、正直に生きられない環境への諦めといった、より複雑な感情を美しい映像で描いていた。セリフのニュアンス、画面の色合い、目線や仕草、楽器の音色といった様々なスタッフワークにまで各人物の心情が映し出されていて、作り手側の「この感情を汲み取るんだ!」という熱意が凄い作品だと思う。
1位 「蒼穹のファフナー」シリーズ
・分かり合うことについての絶望と希望を、個人レベル・コミュニティレベルで真摯に突き詰めており、お互いに痛みを伴いながらも相手を理解しようと対話することへの希望を描いた作品
・主要キャラクターが、みんなの居場所であり世界で唯一「平和」という文化の残る故郷「竜宮島」を守るために命を懸け、支え合ってたたかう。死ぬことではなく、自分で何のために命を使うかを決め、生ききること、存在し続けることを描いている。自己犠牲や存在否定を全力で否定し、存在することを全力で肯定していく。(何言ってるかわからんって人は本編を見てくれ…!)
・劇場版以降、戦闘シーンのクオリティがどれも恐ろしく高く、ファフナーのデザインも格好いい。しかしファフナーにおける戦いは常に消耗戦なので、格好いいけどもう戦ってほしくないというジレンマを視聴者に強いてくる稀有なロボットアニメ
1期中盤までとにかく見てほしい。群像劇となっていて、島民全員が主役と言っても過言でないほど色々な家族関係、友情、恋愛関係が描かれている。戦場に出るのは主に若者たちだが、それを送り出す大人たち側の葛藤も描かれており、自分達が子供たちに対してできることを全力でやっていて、とにかく大人達がまとも。一騎達は、そんな大人たちとぶつかりながらも次第にその想いを学び、次の世代に島の文化や平和を受け継ぐ島の人間として成長していく。主題歌は全てAngelaが担当しており、どれも作品との調和性が非常に高い。スタッフ、キャスト、ファンから深く愛されたシリーズ。今の日本や社会情勢と重なる部分も多く、もっと注目されて皆に見られるべき作品だと思う。
<番外編(ランキング作ってからみたアニメで良かったものを随時追加中)>
・時間的に非常にスケールの大きい作品。遠い昔の罪と愛をめぐる話。
・とにかくストーリーが良い。序盤の意味不明だった展開や状況も、後半ですべて伏線として回収される。辛い展開も多いが、最後は救いのある終わり方だったと思う。べフォールの子供たちなど、覚悟を背負った魅力的なキャラクターが多い。
・OP、ED、BGMが透明感と情緒があって美しい。
一気見に向いている作品だと思う。中盤は苦しい展開に思わず呻きながら見て、最終回で贖罪の結末に自然と涙が零れた。とても味わい深い作品だったので、多くの人に見てほしい。
・南極を目指す女子高生四人と、それに関わる民間調査隊の日々を、文科省等協力のもと専門性も含めつつ描いたドラマ
・主人公四人がそれぞれに親の死、何かに踏み出せないこと、友達がいないこと、過去の人間関係との決別、といったテーマを負っており、その全てがわずか13話の中でしっかりと描ききられている。各人が何に傷ついているか、何に苦しんでいるか、を少しずつ共有していく様に感動する。
・民間調査隊の大人たちが、四人をサポートしつつ自分たちの夢を追及していく姿が輝いている。
総合力のある作品で、かつ一人一人の悩みを凄く的確な感情描写、台詞で描いていたのが印象的だった。5話くらいから、毎話グッと来るシーンの連続で、同じような経験をしたことがある人には救いや希望になる作品だと思うし、ない人にも感動を共有できる丁寧な作りなので、みんなにみてほしい一作。
以上になります。
こんな長い記事を最後まで読んでいただきありがとうございました。
視聴作品選びの参考になれば幸いです。